【(拍子抜けするほど)真面目】大手商社の年頭挨拶から日本経済の展望を考える
今日は、すーっごいまじめなことを書いてみようと思う。
明日休みだし(嬉)
(てか、毎日更新するって決めたらジャンル絞ると続かないんよね・・・)
さてさて、年が明けて、すでに半月以上が経過していますが、
年明けに、特に大企業は全社向けの(対外向けにも)、社長の挨拶を出すことは社会人の皆様であればご存知かと思います。
今日、会議の中で 役員の方が
「三菱商事の垣内社長の年頭あいさつが、弊社にも通ずるところがあるのでぜひ、一読してほしい」と
お話されていて、帰りの電車でそのことを思い出したので読んでみました。(こういうところは非常に真面目なわたぴ)
皆様もぜひご一読ください。
こちら。
私なりの内容の解釈ですが、
2017年の振り返りのところで言っている、
「求心力」と「遠心力」については、子会社、投資先を多く持つ大企業であればほとんどに当てはまることだと思います。
別記事ですが、経営人材育成についてのインタビューで垣内さんがこんなことを言っていました。↓
三菱商事は、軸となる事業会社や関連会社、約1200社からの連結利益で成り立っています。経営実体はその関係会社に移っていて、当社の利益は連結関連会社からの利益の合算です。言葉は悪いが、当社自体は『もぬけの殻』なんです。つまり、それぞれの事業会社でベストな経営をするのが原理原則です。だから我々の役割は、会社を経営する人を育成すること以外にない。難しい話ではなく、それが会社の実態なんです
ここでいう、求心力とは、いわゆる「トップダウン」方式の経営のことで、親会社がリーダーシップをもって経営を動かしていくということ。
そして(おそらく)遠心力とは、親会社以下の個社がそれぞれの意図を持って、多様な運営をしていくということ だと思います。
求心力が強すぎれば、ワンマン経営が先行。経営が偏って(某T社のような不正とか)不測の事態になりかねないし
逆に遠心力が強すぎれば組織はまとまりを失います。
これはこうやれ!!っていう指示が下りてくるのではなく、
明確なビジョン(=求心力)があって、
個社がそこに向けて、それなりの自由度をもって事業展開し、
ぐんぐん成長していく構図がベストなんですよね、
まぁ言葉では簡単にいえるけど(笑)
三菱商事は2018年以降も引き続き、この2つの力の最適バランス考えながらグループ事業をやっていくと言っています。
そして、そのあとのトピックでは、
2018年(それ以降も中長期的に)の経済状況は好調に推移すると予測し、その要因を3つ提示しています。
1つはアメリカや中国などの巨大プラットホームが今後も成長してくであろうこと
2つ目に、EV、自動運転化など自動車産業に革命的な変化が起こり、部品やバッテリーなど多方面に需要が生まれること
そして、3つ目が AI
3つ目のAIは驚きです。商社の社長がAIについて語る・・・
これが最も大きなインパクトを齎すと考えています。
と言っていることからも、AIが市場に与える影響についてとても気にしている様子がうかがえますよね。
国内最大手の商社の社長がAIについて語る・・・(2回目)
今は第4次産業革命といわれていますが、その中心を担う技術がAIです。
(孫さんもシンギュラリティーを見たいからって引退撤回してるくらい近い将来にリアリティのある革命)
そして 外部環境(=中国経済) が日本に与えるインパクトについても述べています。
中国って、いろいろなものの品質が粗悪で、発展してるとはいえ、なんだかなぁ なんて思っていたこともありますけど
残念ながら、テンセント、アリババなどのグローバル企業の規模を考えれば、今やもうアメリカと中国が2強で間違いないんですよね。
(右寄りの私はちょっと切ないんですが)日本はグローバルな観点でみると競争力がとても低いと思います。
(「メガバンク」なんていっても、世界でみたら20位にも入らない規模だし
日本がグローバルな舞台で勝負できるのは正直TOYOTAくらいなんじゃないか・・・??)
だから、三菱商事はじめ日本の企業の多くは、中国の動向が経営を大きく左右するという事実を念頭においた経営戦略を練っているわけです。
最後に2018年成長戦略のトピックです。
垣内社長は、「三菱商事が買収されると考えてみてほしい」と言っています。
これだけの大企業が現状、好景気、業績好調にもかかわらず、買収「される」可能性を意識せよと社員にメッセージを出しているんですよね。
そして、ここでもAI/IoT
AI/IoTなどのツールを利用して自分のビジネスモデルを変えられないか考えてみてほしいと全社的にアナウンスしています。
(垣内さんきっとAI/IoTのこととても勉強してるんだろうなぁ・・・)
すこし話が飛んで、最近、通勤のおともに「イノベーションのジレンマ」という外国の経済学者の方の本を読んだんですけど、
この本の中では、新技術に置いて行かれるリスクが高いのは、常にその業界のリーディングカンパニーなんだと言っています。
大企業は、顧客の声(確実に売り上げにつながる要望)が抽出できるからこそ既存顧客による束縛が、現状で需要の薄い部門(売り上げに直結しない新技術)への投資を妨げる。そしてその結果として、何らかのイベントが起こった時に、新技術を持っている新興企業に一気にシェアを奪われてしまう。
というような内容でした。
(例えばハードディスクドライブ業界では、顧客の声に耳を傾け、大容量を実現させることが最重要と考えていた業界シェアの高い大企業こそが、デスクトップPCの普及によるディスクドライブそのものの小型化 に乗り遅れてしまったということがあったらしい。)
この本は、日本の大企業の経営者にも多く読まれていて、とても勉強になります。(ソニーの社長とか・・)
特に大きな会社の経営層が読むべき本だと思います。
AI/IoTハードディスクと同じ!!とは言いませんが、
現状,AI市場には突出して強い企業(AIといえばこの会社!!)はなく、大企業であってもベンチャーであっても、ほぼ等しくこの市場に参入するチャンスがあるのではないでしょうか。
新興企業に参入のチャンスがあるということは、大企業は,新興企業に現状のシェアがとってかわれるリスクも負っていることになります。
だからこそ、特に三菱商事のような、大企業(安定企業)もあぐらをかいていないで積極的にそれらを使っていこうといっているんだと思います。
この新技術についてこれなければ、未来はない という意識を大企業の経営者が持っているということは、日本人としてIT人材としてちょっと誇らしく思いました。
というのが、年頭挨拶の感想なんですが、
まぁざっくりとまとめると、
ってことですね。
(ざっくりまとめすぎぃいいいいいい!!!!!)
ちなみに三菱商事以外に、各大手商社の年頭あいさつはどんなもんか、
帰りの電車で見ていたんだけど、
丸紅はびっくりするほど、三菱商事とそっくりな内容です。
中国の脅威について、産業革命について、グループ企業との関係性・・・
伊藤忠、住友商事も、第4次産業革命の話からAI/IoTに触れています。
大手商社の年頭挨拶の内容がだいたい一緒というのは・・・
こういう文書書くにも、なにかブレインてきな人がいるのだろうか??(笑)
ちなみに三井物産だけは、表現が抽象的で、会社の展望というより、「個人」に訴える感じの内容でした(笑)
以上、大手商社の年頭あいさつについて、自分なりの解釈を書いてみました。
まさか他社の社長の年頭あいさつについてこんなにたくさん書くなんて(笑)
金曜日によく頑張ったな自分(笑)
疲れた~
あ!!
タイトルの内容どおり、日本の未来はこの先どうなっていくのか私なりに考えてみたんだけど・・・
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